精米歩合について
 

精米歩合ってなんでしょう。 お米を削って重量で玄米に対して何%残ったかが精米歩合と言うことです。 とすると精米後歩合って表現の方が適切かも知れません。 でも、妙なつっこみは無しにして、精米歩合と表現します。
米粒は中心部にデンプンが多く集まる層があり、外皮側には脂質や蛋白質が集まる層があります。 特に脂質は20%ほど精米すると劇的に減らすことができます。 脂質の存在は香気成分(吟醸酒などの良い香り)の生成を阻害するので、やはりよく精米することが良い香りのお酒を造る一つの要素と言うことになります。 タンパク質は外皮に多く存在するものと、米粒に均等に入っているものなどありますので、精米することで全ての種類のタンパク質を取り除くことはできません。
精米することによって、タンパク質、脂質、ビタミンなどの食べて美味しいと思う成分を取り除きます。 これらの成分はアミノ酸などを生成し、雑味や着色の原因となります。 食べて美味しいお米が良いお酒になるわけでは無いんですね。 たまに売りやすいからという理由で、飯米の高級米(〜コシヒカリ)などを使った清酒がありますが、酒造りには向かないと思われます。 もっとも雑味も裏返せば旨味なので、それが好きな方には問題ありませんが・・・。
特に米麹を作る麹米は米の表面に麹菌繁殖の栄養になる成分が多いと米粒の表面だけに菌が繁殖してしまい、良い米麹を造ることはできません。 米麹は麹かびにとって極限状態を作り、菌が何とか生き延びようとするときに良質の酒造りに欠かせない重要な酵素力を作ってくれます。 よーは、ぬくぬく育つような美味しい環境を作っちゃいけないんですね。 カビの栄養となるものを米の表面から取り除くことが重要です。 ですから、精米歩合が麹米の方が高くなっているお酒ってよくあるでしょ。 

また、一概に精米歩合といっても、お米にも表面がつるっとしたお米もあれば、溝が深めに入っている種類のお米もあります。 表面の溝が深いお米だと、つるっとした表面のお米に比べて精米効率は悪く、溝のある分多めに削り取らなければならない事になります。 もちろん、その土壌や環境、気候などによっても同じ種類のお米であっても個体差は生じることになります。 また、等級の低いお米を使用した場合は割れた米などが多く含まれている可能性があり、その精米した効果を100%得ることは難しくなってしまいます。

何れにせよより多く削り取った方が雑味を押さえることができることは確かです。 とは言っても、精米歩合40%を切ってくるとあとどれだけ削ってもさほど変わらないという意見もあります。 そこまで削れば胚乳と呼ばれる米の中心部分のでんぷん貯蔵細胞と呼ばれる部分だけになってしまっていて、差がないということです。 また、米の品種などによっては高精白にすると逆に酒自体の味がのってこない場合もあるようです。 当社の場合五百万石は40%を切るような大吟醸酒には向かないと考えています。 精米歩合は酒質を決める重要な要素であることは確かですが、良質のお酒の最低条件と言ったところでしょうか。

 
 
 
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